和装占い師君が明らかにただの占い師じゃない。

どうして、こんなことに…。

目の前に和装の少年がいる。

黒髪に、藍色の服だから肌の白さが際立つ。

まるで…、幽霊みたい。

でもその瞳には生命力が凝縮されていて、視線のすべてがわたしに注がれている。

背丈は同じくらいだ。彼はまっすぐ見つめてくる。

射すくめられたわたしは動けない。

恐怖のせいではない。見とれていたからだ。

少年はこの世のものとは思えないほど、あまりにかっこよくて、はかなげで、美しかった。

わたしの緊張は限界を超えていた。鼓動で周囲の音が聞こえない。

彼は口を動かす。

……やっぱり聞こえない。

そして彼は不器用にほほ笑んだ。

どこか懐かしい笑顔。

再び見とれていると、わたしのあごに彼が手を伸ばす。

わたしはただ身を任せることにした。

ただただこの空間が心地よかった。

初めてのキスをこの人に奪われたいと思った。

でも、彼の手がわたしの体に触れるすんでのところで、

彼は消えた。