偽の狼と真の狼



「ねぇぼたんちゃんっ。あれって、人かなぁ。」

「あれですか……?黒いパーカーのようなものが通り過ぎていきましたね。マスターでしょうか……。」

「えっ…………。」

音ちゃん?
いままで見たことのない絶望の顔をしている。

「音ちゃんどうしたの?何かあった?」

聞いてみた。
何かあったのかなぁ。

「い、いまさっきのパーカーの人が刃物を持っていた気がしてっ………。」

「え、殺人鬼?いやーっ‼俺怖すぎて滅しちゃうー!!」

「はぁ。あなたいくつなのよ。」

「中2だけど?」

「あちし、中1なの。先輩なのにあちしのほうが先輩に見えるわよっ?」

「ううう…しょうがないんだもん!」

リコちゃんって面白い…!
お金持ちって近寄りがたい存在だとずっと思ってたけど、思ったより面白いのかなっ。


あれ…何か、後ろから視線が…………。
って、誰もいないよね。
無駄に心臓がドキドキしちゃった。

「あのさっ‼みこスクイーズ買いに行ってくる、!最近ハマっててねっ。じゃあまたね~‼」

「あ、うん。またね。」