モノクロームの15センチ


起きたらもう15時半だった。
この時間は、小さいときから、嫌いだ。

色のないレースカーテンの隙間から差す光が眩しい。
レースの上に黒い遮光カーテンを雑に引っ張ってくる。
それでもまだ抑えきれない光に、私はもどかしさを感じてしまう。

まぶしい光を遮るように、私は下を向く。
寝落ちしたのだろうか、下はパーカーだった。

最近の私は、いつもそんな感じだ。
静かな家の中に、とても小さな金属音が響いた。

紙と金属がすれる音。

いつもこの時間帯に来ると分かっているはずなのに、何故かいつも体が反射的に、ビクッとする。
この音は、苦手なのだ。



それから5分経った頃に、私はおもむろに立ち上がった。
そして、音のした方に、足取りを不安定にしながらも向かった。

ああ、やっぱりか。

ドアに付いているポストに、新聞と、チラシが数枚、入っていた。
色は様々で、その色は、私の目を貫く。痛い。
そのチラシを持って、またリビングに戻った。

テーブルに新聞を置いて、ため息をつく。
新聞という物は、おおよそが白黒の紙面なので、私は好きだった。
私の情報源は、至って新聞しかない。

そして、新聞は地方紙ではなくて、全国紙。
このへんの地方紙なんて見ていても、私にとってはとても面白いものとは思えない。
いつからこうなったのかは分からない。
全国紙に変えたのは、ここ最近であり、最近慣れてきた所だ。