私の特等席


嘘でしょ、みたいな顔をしてる女の子たち。


「この子の特等席。邪魔すんな」

「はーい」


去って行く彼女らの目は、憎しみに近いものを感じた。

私みたいな、ずば抜けて可愛いわけでもない女子が、煌矢先輩の彼女なんて、誰も信じられない。

受け入れられないに決まってる。


次の休憩になって、私は帰ろうとした。


「ちょっと」


私は振り向いた。


「帰るの?」

「はい」

「終わるの18時くらいだけど、一緒に帰らない?」

「遅くなってしまうので…」

「そうか。じゃあ、部活ない日に一緒に帰るか」


煌矢先輩は、他の女の子に見せないような優しい笑顔を見せてきた。

つい顔がぽっと赤くなる。


「なんだよ、急に照れて」


なんて笑う。


「じゃあな、なな」

「頑張ってくださいね、先輩」

「おう!」


私は校門に向かった。

…え、ななって呼ばれた?

また1人赤面することになった。