改めて難しいと言われて、明らかに落ち込んでいる神楽を前に、江波は続けて言う。
「だから何か具体的な根拠がないとね。私も、もしそれが出来るならそうしてあげたい。神楽がそれで安心出来るなら。」
「根拠?根拠があれば江波さんについていくことが出来るんですか?」
「絶対とは言えない。私はもちろん、部長の意向だって100%通るわけじゃないからね。
でも、神楽なら根拠次第では人事部に打診したら通るかもしれない。」
「私ならってどういうことですか?」
「部長も課長も、神楽には凄く期待している。次のMG候補の話をしていた時、誰よりも先に名前が挙がったのは神楽だった。
だから、神楽が出世したいという意向を見せればその話は通せるかもしれない。例えば私について勉強したいとかね。」
「出世ですか・・・・・。」
神楽には出世欲がなかった。
中間管理職である今の職務は神楽が一番大切にしたいと考えているCMにとって一番近いサポート役。
CMにとって笑顔で働ける職場をつくるために今の職務は本人の希望で志していた。
けれど、それ以上上の立場に立つ場合、完全に会社側の人間となってしまいCMのサポートが難しくなるからだ。
出来なくはない立場でもその余裕がなくなるのは明らかだった。
でも、自分のことももちろん大切で出世を条件に江波を失わずにすむと言うのなら・・・と迷ってしまった神楽。
「神楽がこれ以上出世したくないのは今までも話を聞いていたからわかる。
でも、神楽なら出世してもCMに寄り添い続けることは出来ると思うし、寧ろ権限を今より持てるようになれば自分の意見も反映しやすくなる。今まで出来なかったサポートが出来るようにだってなる。もちろん、私だって力になる。
今の拠点のことも心配だと思うけど、あそこには益子さんもいる。でも沖縄は現状、神楽や益子さんみたいなタイプはいないから
沖縄を変えていく為にも神楽には来てほしいと思う。」
神楽を全面的に認める発言に温かいものが心に流れてくるのを感じた神楽。
「少し考えさせていただけませんか?」
「うん。今すぐじゃなくていいけどもう時間がないのも確かだからゆっくり考えなとは言えないけど。」
「わかってます。」
2人のやり取りを微笑みながら見守っていた江波母。
娘が部下にまっすぐ慕われている姿を目の前で見て安心した様子だった。
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「だから何か具体的な根拠がないとね。私も、もしそれが出来るならそうしてあげたい。神楽がそれで安心出来るなら。」
「根拠?根拠があれば江波さんについていくことが出来るんですか?」
「絶対とは言えない。私はもちろん、部長の意向だって100%通るわけじゃないからね。
でも、神楽なら根拠次第では人事部に打診したら通るかもしれない。」
「私ならってどういうことですか?」
「部長も課長も、神楽には凄く期待している。次のMG候補の話をしていた時、誰よりも先に名前が挙がったのは神楽だった。
だから、神楽が出世したいという意向を見せればその話は通せるかもしれない。例えば私について勉強したいとかね。」
「出世ですか・・・・・。」
神楽には出世欲がなかった。
中間管理職である今の職務は神楽が一番大切にしたいと考えているCMにとって一番近いサポート役。
CMにとって笑顔で働ける職場をつくるために今の職務は本人の希望で志していた。
けれど、それ以上上の立場に立つ場合、完全に会社側の人間となってしまいCMのサポートが難しくなるからだ。
出来なくはない立場でもその余裕がなくなるのは明らかだった。
でも、自分のことももちろん大切で出世を条件に江波を失わずにすむと言うのなら・・・と迷ってしまった神楽。
「神楽がこれ以上出世したくないのは今までも話を聞いていたからわかる。
でも、神楽なら出世してもCMに寄り添い続けることは出来ると思うし、寧ろ権限を今より持てるようになれば自分の意見も反映しやすくなる。今まで出来なかったサポートが出来るようにだってなる。もちろん、私だって力になる。
今の拠点のことも心配だと思うけど、あそこには益子さんもいる。でも沖縄は現状、神楽や益子さんみたいなタイプはいないから
沖縄を変えていく為にも神楽には来てほしいと思う。」
神楽を全面的に認める発言に温かいものが心に流れてくるのを感じた神楽。
「少し考えさせていただけませんか?」
「うん。今すぐじゃなくていいけどもう時間がないのも確かだからゆっくり考えなとは言えないけど。」
「わかってます。」
2人のやり取りを微笑みながら見守っていた江波母。
娘が部下にまっすぐ慕われている姿を目の前で見て安心した様子だった。
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