あの日、君を救えなかった私は〜幼馴染を失った私達の、壊れてしまった恋〜

腹が立つ。
聞けば聞くほど、腹が立って仕方がない。


飲酒運転をして捕まるのはどうでもいい。好きにすればいい。
それは自分の蒔いた種だ。自業自得だ。





──でも


何があっても、無関係な人を巻き込むのだけは、本当に最低だ。

たった1人の無責任な行動で、どれだけの人が傷つくのか。
どれだけの人の人生を奪うのか。

そう、1度でも考えたことはあるのだろうか。

ないんだ。そんなのわかってる。


でも、それでも──。


「ごめん、優海……」


悔しい。
痛かったはずだ。苦しかったはずだ。

守ってあげられなくて、ごめん……。


大好きだった。
優海の声も、笑顔も、優しいところも、咄嗟に出る癖も、全部、全部大好きだった。



次の日、葬儀社に運ばれるまで、私たちは優海といた。


そのあとのことは覚えていないけど、唯斗が家まで送ってくれたんだと思う。
気付いた時には、自分のベッドに寝ていた。


そして、今日。優海のお葬式をして二日くらい経ってると思うけど、ずっと食欲がなくて、何もする気力が起きなくて、ただぼーっと握りしめたネックレスを眺める。

空っぽになった私の気持ちとは対照的に、小さな宝石たちは太陽に照らされてきらきら輝いている。


……会いたい。優海に会いたい。

また、優海と話したいよ……。


──コンコン。


涙がこぼれそうになった時、ドアをノックする音が聞こえて慌てて涙を拭う。