あの日、君を救えなかった私は〜幼馴染を失った私達の、壊れてしまった恋〜

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もうほんとに何なの???

さらっと口説きにくるのはもう慣れたけど、今されるとほんとにやばい気がする。


ここ一週間くらいまともに寝てなかったから眠気だって極限状態だし、久しぶりに唯斗見て安心して心も緩みきってる状態だ。

そんな頭でまともに考えられるはずがない。



というか、今日の唯斗はいつもより甘い気がする。

唯斗は昔から人の扱いが上手くて、来る者拒まずって感じだったけど、絶対に一線は超えない、そして弱い所を見せない人だった。

だからこそ、仲のいい私達にたまに見せる甘えが、いつものストレスの重さを物語っているようで。


元気そう、なんて言ったけど、実際は多分相当な負荷がかかっているはずだ。
身体的にも、精神的にも。


……私は、どうしてこの一週間、唯斗のことを考えていなかったんだろう。唯斗の出すヘルプサインに、どうして目を向けようとしなかったんだろう。


……最低だ。自分のことしか考えてなかった。
優海が死んで、一番悲しんでいるのは私だと、そんな勝手な思い込みをしていた。


唯斗は私よりも沢山のものを失ってる。
なのに、私のことを思って、私が唯斗のことを頼れるように、自分の辛い気持ちを全部全部押し込んで、何でもないように振舞ってるんだ。

唯斗の笑顔があまりにも痛々しくて、思わず視線を逸らす。



「乃亜?」


勝手にひとりで突っ走って考えている私に、心配そうに顔を覗き込んでくる唯斗。

……ダメだ。唯斗の思惑通りじゃ。

私は何をするためにここに来たんだ。
唯斗に少しでも心の安らぎ場を与えるためじゃないの?

私は拳をぎゅっと握って、自分に喝を入れる。

唯斗の目に視線をもどす。


「何でもない。唯斗は?話したかったから呼んだんでしょ」


適当に明るく振舞って、唯斗に話を振る。

「んー、」