気付けば披露宴も終わりに近づいた。 なんとなく連絡先を交換しなくちゃ…。 と焦っていた。 タイミングがない。 その時だった。 私の隣の相田 聡美(あいだ さとみ)が急に悠に話し掛けてきた。 「あのー? 高瀬さんってもしかして…あの有名な高瀬財閥の高瀬さんですか?」 「えぇ…まぁ。」 “高瀬財閥?” 私にはなんのことなのかわからなかった。