造花ゲーム


『招待状。

未来のトップアイドル候補のあなた様。

この度は、わたくし共の開催する“造花ゲーム”への挑戦権を獲得されましたこと、真におめでとうございます。

この招待状を手にしたお一人に、ゲームへの挑戦を許可させていただきます。

下記の日付と時間、住所にて迎えを用意致します。

ご参加される方はこの招待状をご持参の上、けして遅れぬよういらしてください。

ゲームに勝ち残ったお一人、ひいてはその方の在籍するグループの皆様には、トップアイドルとして約束された未来が贈られます。

見る者を魅了する“生花(アイドル)”として生き続けたい方はぜひ、ご参加のほどお願い致します。

推薦者、M』


長く堅苦しい文章の下には、一週間後の日付と待ち合わせの時間、そして場所が記されていた。

Mというのは、さっきの女の人のイニシャルなんだろうか。


「ヤバ、なんかの番組に出られるってこと?」


しぃちゃんが招待状を覗き込んだ。


「ねぇどうする、こまる?参加して優勝すれば一気に人気アイドルへの道を駆け上れるってさ~、ヤバーいどうしよー?」


声は興奮したように私へと投げかけられているけれど、どこかわざとらしい。

行動も、どこか落ち着いている。

珊華ちゃんがふんっと鼻を鳴らした。


「気に入りませんね、バカにされている気分です」


「えっ?なんで?チャンスがもらえるなら良い話だと思うけど……」


私が驚いて口を挟むと、しぃちゃんが「いやいや」と呆れたように笑った。