私は思わず美咲先輩の顔を見る。
相談。
私に?
RIOさんは私の向かいへ腰を下ろし、優しく微笑んだ。
「まずは、本当におめでとう。」
「ありがとうございます。」
「今日のオーディション、見てたよ。」
少し照れくさくなり、思わず俯く。
「技術はさすがだった。」
「ターンも綺麗だったし、身体の使い方もすごく丁寧。」
「競技チアをやってきた人だって、すぐ分かった。」
その言葉が嬉しくて、小さく「ありがとうございます」と返した。
でも。
RIOさんは続けた。
「その反面、スポーツチアは初めてなんだなっていうのも、すぐ分かった。」
私は苦笑いを浮かべる。
「やっぱり……分かりますか。」
「うん。」
「目線も、空気の作り方も、まだ競技チアだった。」
その言葉に、不思議と悔しさはなかった。
公開練習を見た時から、自分でも感じていたことだったから。
競技チアとスポーツチアは、似ているようで全然違う。
今日、その違いを身をもって知った。


