その日の帰り今日のことを思い出す。
『やめて!』
そう言って私の前に立ちはだかった葵は強気に見えても足がすごく震えていた。
どれだけ怖くても私を守るために戦ってくれた。
ねぇ、葵。
私…葵のことが好きだよ。
誰にも負けないくらいに葵が大好き。
葵に守ってくれたり、優しくされるたびにどんどん「好き」が溢れてしまう。
この思いを伝えると今の私たちの関係は終わっちゃうと思う。
でも、もう我慢の限界だ。
あの時、心配そうに私の顔を覗いて優しく声をかけてくれた時すごく安心した。
だからこの気持ちは紛れもなく恋なんだと思う。
伝えなきゃいけない。
伝えてこの恋を終わらせよう。
そう決心するとスマホを開いて葵に電話をかけようとする。
だけど、あと少しで押せるというところで手が止まってしまう。
一度深呼吸をしてまた押そうとする。
この工程を繰り返していると世界は二十分も過ぎていた。
「もう、5時過ぎちゃったじゃん…」
諦めて気分転換に公園に行った。
公園には誰もいなかった。
そりゃ5時を過ぎたら誰もいないか。
でも、誰もいなくて良かったのかもしれない。
「はぁ」
古錆びたブランコに腰をかけてため息をつく。
何でこんなに弱いんだろう。
決心したはずなのに告白することができない。
手を見ると小刻みに震えていた。
そうか、私怖いのか。
葵との関係が壊れるのが。
葵を好きでいるのが。
だめだな。
葵みたいに強く慣れたらいいのに。
そんなふうに自己嫌悪に堕ちていたところ誰かに声をかけられた。
「岡山、さん?」
「え、岸田くん!?」
目の前には岸田くんがいた。
「やっぱり岡山さんだ」
そう言って微笑んだ。
「こんな時間にどうしたの?」
えーと…
なんて言ったらいいのか。
さすがに「葵に告白しようと考えてました」なんて言えないし…
「少し自分の気持ちを整理するために一人になりたくて」
「え、ごめん!じゃまだったよな」
そう言って謝った岸田くんは申し訳なさそうな顔をしていた。
土下座をする勢いで謝る岸田くんに流石に私も焦ってしまった。
「え!?だ、大丈夫だよ!顔上げて!」
「本当…?良かった。」
「俺で良かったら話聞くよ?」
まさか自分にかまってくれるなんて思いもしなかった。
ちょうど誰かに気持ちを吐き出したかったから丁度良かったかも。
「じゃあ少し、聞いてもらおうかな?」
「うん、良いよ」
私は今まであったこと、隠していた気持ちを話した。
まぁ、名前は伏せてあるけど。
さすがにね?
バラすのはちょっと…
「そっか…大変だったね」
「一つ聞いていい?」
「え、良いよ?」
「目をつけられたのって俺のせい?」
「え!?いや、違うよ!?」
「でも、関わったの俺しかいないじゃん」
「ぐっ」
す、鋭い。
「まあ、大体はそうだけど。岸田くんのせいじゃないよ?」
「いや、俺のせいだよ。ごめんな」
「大丈夫だよ」
優しいな。
この人なら何でも話せそう。
岸田くんには自然と周りに安心感を与える独特な雰囲気があった。
「あのさ、岡本さんの好きな人って鵜飼さんだよね?」
「へ!?」
ちょっ!?
何で知ってんの!?!?!?
ガチのエスパーだ…
「やっぱり?」
「何で知ってんの!?」
「え、見てたら分かるよ。」
「終わった…」
「大丈夫。誰にも言わないから。」
良かった…
でも、それよりも心配なのがっ
「引かないの…?」
「え、何で?」
「いや、ふつー引くでしょ。同性が好きなんだよ?」
「俺は良いと思うよ?自分の好きな人を好きなままでいるってすごいことだと思う。」
言葉が出ない。
そんなことを言ってもらえるなんて思っでいなかった。
「ありがとうっ」
涙が出そうだ。
嬉しい…
嬉しすぎる。
「なんか、スッキリした。ありがとう。」
「いえいえ。」
そっか、好きなままでいていいんだ。
気持ちが軽くなったような感じがした。
「岸田くん。私、告白してくる!」
「うん、頑張って。」
そうやって言った岸田くんの顔は少し寂しそうな顔をしているように見えた。
なんでだろう?
前もそんな顔してたような。
でも、次に見た岸田くんはいつものような笑顔で。
「決めたからには早くいかないと!応援してるからね!頑張れ」
と背中を押してくれた。
「ありがとう、行ってくる。」
ありがとう、岸田くん。
あなたのおかけで私は決めることができました。
走ろう。
葵の家まで!
早く伝えなきゃ。
「俺の恋もここまでか…」
岸田くんのつぶやきも足音で消し去られていった。
『やめて!』
そう言って私の前に立ちはだかった葵は強気に見えても足がすごく震えていた。
どれだけ怖くても私を守るために戦ってくれた。
ねぇ、葵。
私…葵のことが好きだよ。
誰にも負けないくらいに葵が大好き。
葵に守ってくれたり、優しくされるたびにどんどん「好き」が溢れてしまう。
この思いを伝えると今の私たちの関係は終わっちゃうと思う。
でも、もう我慢の限界だ。
あの時、心配そうに私の顔を覗いて優しく声をかけてくれた時すごく安心した。
だからこの気持ちは紛れもなく恋なんだと思う。
伝えなきゃいけない。
伝えてこの恋を終わらせよう。
そう決心するとスマホを開いて葵に電話をかけようとする。
だけど、あと少しで押せるというところで手が止まってしまう。
一度深呼吸をしてまた押そうとする。
この工程を繰り返していると世界は二十分も過ぎていた。
「もう、5時過ぎちゃったじゃん…」
諦めて気分転換に公園に行った。
公園には誰もいなかった。
そりゃ5時を過ぎたら誰もいないか。
でも、誰もいなくて良かったのかもしれない。
「はぁ」
古錆びたブランコに腰をかけてため息をつく。
何でこんなに弱いんだろう。
決心したはずなのに告白することができない。
手を見ると小刻みに震えていた。
そうか、私怖いのか。
葵との関係が壊れるのが。
葵を好きでいるのが。
だめだな。
葵みたいに強く慣れたらいいのに。
そんなふうに自己嫌悪に堕ちていたところ誰かに声をかけられた。
「岡山、さん?」
「え、岸田くん!?」
目の前には岸田くんがいた。
「やっぱり岡山さんだ」
そう言って微笑んだ。
「こんな時間にどうしたの?」
えーと…
なんて言ったらいいのか。
さすがに「葵に告白しようと考えてました」なんて言えないし…
「少し自分の気持ちを整理するために一人になりたくて」
「え、ごめん!じゃまだったよな」
そう言って謝った岸田くんは申し訳なさそうな顔をしていた。
土下座をする勢いで謝る岸田くんに流石に私も焦ってしまった。
「え!?だ、大丈夫だよ!顔上げて!」
「本当…?良かった。」
「俺で良かったら話聞くよ?」
まさか自分にかまってくれるなんて思いもしなかった。
ちょうど誰かに気持ちを吐き出したかったから丁度良かったかも。
「じゃあ少し、聞いてもらおうかな?」
「うん、良いよ」
私は今まであったこと、隠していた気持ちを話した。
まぁ、名前は伏せてあるけど。
さすがにね?
バラすのはちょっと…
「そっか…大変だったね」
「一つ聞いていい?」
「え、良いよ?」
「目をつけられたのって俺のせい?」
「え!?いや、違うよ!?」
「でも、関わったの俺しかいないじゃん」
「ぐっ」
す、鋭い。
「まあ、大体はそうだけど。岸田くんのせいじゃないよ?」
「いや、俺のせいだよ。ごめんな」
「大丈夫だよ」
優しいな。
この人なら何でも話せそう。
岸田くんには自然と周りに安心感を与える独特な雰囲気があった。
「あのさ、岡本さんの好きな人って鵜飼さんだよね?」
「へ!?」
ちょっ!?
何で知ってんの!?!?!?
ガチのエスパーだ…
「やっぱり?」
「何で知ってんの!?」
「え、見てたら分かるよ。」
「終わった…」
「大丈夫。誰にも言わないから。」
良かった…
でも、それよりも心配なのがっ
「引かないの…?」
「え、何で?」
「いや、ふつー引くでしょ。同性が好きなんだよ?」
「俺は良いと思うよ?自分の好きな人を好きなままでいるってすごいことだと思う。」
言葉が出ない。
そんなことを言ってもらえるなんて思っでいなかった。
「ありがとうっ」
涙が出そうだ。
嬉しい…
嬉しすぎる。
「なんか、スッキリした。ありがとう。」
「いえいえ。」
そっか、好きなままでいていいんだ。
気持ちが軽くなったような感じがした。
「岸田くん。私、告白してくる!」
「うん、頑張って。」
そうやって言った岸田くんの顔は少し寂しそうな顔をしているように見えた。
なんでだろう?
前もそんな顔してたような。
でも、次に見た岸田くんはいつものような笑顔で。
「決めたからには早くいかないと!応援してるからね!頑張れ」
と背中を押してくれた。
「ありがとう、行ってくる。」
ありがとう、岸田くん。
あなたのおかけで私は決めることができました。
走ろう。
葵の家まで!
早く伝えなきゃ。
「俺の恋もここまでか…」
岸田くんのつぶやきも足音で消し去られていった。


