君との恋はチョコレートの味がした

次の日から私の日常は変わってしまった。

誰にも話しかけてもらえず、話しかければ無視され、岸田くんと関わればトイレで水をかけられる。

最終的には教科書までもが引き出しから消えていた。

誰もが私のことを空気のように扱う中、葵だけは違った。

「ねぇ、まい!早く帰ろ?」

「うん」

やっぱり葵は私の味方だ。

葵と話していると嫌がらせのこと何か忘れられる。

「まい、あのさ。」

「んー?」

「最近、女子のみんなまいのこといじめてる?」

「…え?」

葵だけには知られたくなかった。

もし、バレてしまったら自分の身を捨てて原田さんたちに立ち向かうと思う。

私のいじめが終わっても、次は葵がターゲットにされるだろう。

正直、今の生活は辛い。

逃げ出したい。

助けてほしい。

助けて、助けて、助けてっ

だけど私の口からは全く反対の言葉が出ていた。

「え?そんなことないよ?」

「ホント?」

「うん!大丈夫っ…」

「そう、なら良かった」

そう言って葵はいつもの笑顔に戻った。

私は葵が笑顔ならどうだっていい。

たとえこの世界を敵に回したとしても。