君との恋はチョコレートの味がした

「もうー急に来るからびっくりしたじゃん!」

「ごめん…」

「別に最初から振ろうと思ってたから良かったけど」

「私はまいがいればいいし」

本当に付き合わなくって良かった。

まいが他の人と一緒にいると胸が苦しくなる。

私も月下くんみたいに言えたらな。

さっきはあんなこと言っちゃったけど、自分の言いたいことを伝えれるって素直に尊敬する。

きっとすごく不安だったと思うし、緊張したはず。

私だって後悔なくガツンと言える人じゃない。

どれだけ嫌でも少しは罪悪感がある。

だけど、仕方がない。

まいが傷つくよりもずっと、自分が傷ついたほうがマシだ。

「あ、もう時間じゃん」

「え?」

時計を見るともう帰らなければいけない時間だった。

「ほんとだ。」

「じゃ私戻るね」

「バイバイ」

葵はそう言うと自分の席に戻ってカバンを取りに行った。

私の席は後ろの廊下側。

葵の席は前の窓側。

そう、めっちゃ席遠い…

でも、可愛い可愛い葵のことなら見えないなんて事はない。

私の世界は私と葵しかいないからね。

って言いたいけどほぼ見えないんだよね。

可愛すぎなのは変わんないけど。

あれこれ考えているとちょうど、帰りののチャイムが鳴った。

「おーい?まい帰るよ」

「うん!」