余所者-よそもの-【 3 】




「……心配、した」

「ごめんなさい。連絡するの忘れてて……」


一体何が起きたんだって、辺りを見渡す。


バイクに跨った千景。

その行く手を塞ぐように、大きな車と何台ものバイクが並んでいる。


「まーじで。何やってんすか」


その先頭に立っていたのは、呆れ顔の野間。

傍らでは、デックが首根っこを掴まれ、チーン、と肩を落としていた。


「チカさぁん。助けてくださぁい……ゴリ詰めでしたぁぁ」


「チカァ!!!」

頭上から、ユキの怒鳴り声が落ちてきた。


「ふん」と、千景が鼻を鳴らす。

私を抱いたまま、ユキが千景へ詰め寄った。


「何、してる」

「何って。ママと遊んでただけだけど?」

「攫ってか?」


「僕に感謝しろよ。いい訓練になったろ?」

「コロス……」


まずい。

ユキがとんでもなく怒ってる。


「一応、言っておくけど。次、ママを悲しませたら」

「………」

「今度こそ、容赦なく攫ってやる」


ブチン、とユキの頭の何かが切れた音が鳴った気がした。