余所者-よそもの-【 3 】



「千景……ありがとう」

「元気出た?」


「もう……ずっと元気だよ」

「そっか」



「私。この街、大好き」



シトウ。

糸冬町。

終わりの街。


だけど、ここは私にとって。



どんな場所よりも、希望に満ちた街──……



「あ、やべ」

「……え?」


「ママ、掴まって!!」

「……ええええ!?」


キュキュッとブレーキをかけた千景。

衝撃に耐えるように、身体を固くし、ぐっと目を閉じた。



「かぁこ!!」



そろ、っと目を開ければ。

目の前には愛しい人。


「ユキさん……」


両脇を抱えられ、バイクから下ろされて。

道の往来にも関わらず、そのまま抱っこでぎゅうっと抱きしめられる。