余所者-よそもの-【 3 】



「千景、スマホ返して!」

「後でね」

「なんで!」


「そんなことより」

「………」


「後ろ。見てみて!」


何を呑気なことを。

カナコはプン、と怒って眉間に皺を寄せるだけ。


「ほらほら!早く!」


千景の無邪気な声に、しぶしぶ後ろを振り返った。


すると。

「………」



薄闇の中。

カナコの瞳に、無数の光が映り込んだ。



彼女の目が映すのは。

まるで、夜の光の川──……



四車線道路を埋め尽くす、車やバイク。

黄色や白のライトが無数に浮かび、こちらに向かって一斉に流れてくる。


「………」




……なにこれ。

綺麗……。