余所者-よそもの-【 3 】



バイクに乗り、しばらく走った。

流れる景色を見渡しながら、ふとカナコが気付く。


「ねぇ。なんか今日、シトウ騒がしくない?」

「そうだね。きっとママのこと探してるんだろ」

「私?なんで?」


「攫われたことになってるから」


「……へ?」


一体、千景は何を言ってるんだろう。

けれど、よく考えたら長い時間外出しているのに、誰にも連絡できていない。


掴まっていた千景の肩から手を離し、ポケットに手を入れた。


「……あれ」

スマホが、ない。


「あ。ママのスマホなら持ってるよ!スった!」

「なんで盗むの!」

「ついでに電源も切ってある」

「……はあ!?」


まずい。

これじゃ本当に、姿を消したと思われる。