余所者-よそもの-【 3 】



やがて。
おもちゃ箱前に集まった、Z地区の住人。


デックはだるそうに表に出た。

「あのぉ。カナコさんって知ってる?逆に、知らないヤツいるぅ?」


周囲を見渡す。

首を傾げているヤツは一人もいない。


「なんかぁ。行方不明らしくてぇ。これからスマホに情報回すから」

「………」

「以上。よろしくぅ」


とてもやる気のない指示を出した。


周囲はざわめく。


「あの小さい女の子だ」
「地下の売人の精神安定剤」
「いなくなったら大変」
「俺ら、死活問題」
「やばそう。みんな行くなら俺も」
「僕も、探す」


集団は、一斉に動き出す。


デックは呆けた。

「ほぇ……。みんな、行くんだぁ……」


……よし。

何はともあれ、仕事は済んだ。


俺も。

「……逃げよ」