ユキが動揺に染まった目を見開き、言葉を失った。
ただしそれは、ほんの一秒の時間にも満たない。
「……っ、すぐに人を回せ。出入口を塞げ。情報を集めろ」
「うす……」
「誰の仕業だ」
「……情報なし」
「最後にかぁこの姿を確認できたのは」
「露天街」
「どれくらい前だ」
「……30分以上前」
「いくぞ」
「……待って。一分、ください」
慌ただしくスマホをスクロールしながら、情報を頭に詰め込んでいく野間。
そのまま連絡網を開き、ユキから受けた指示の実行に移る。
ユキも同時にスマホを操作した。
カナコに電話をかけるが、繋がらない。
GPSも死んでいる。
カナコにつけている護衛班からの連絡を、片っ端から読み漁る。
野間の言う通り、カナコは未だ行方不明。
手がかりもない。
「……ノマケンッ!!」
じっとしていられない。
一先ず露天街に向かう。
ユキは野間を振り返るが、なぜか動かない。
「なにが……起きてる……」
野間は珍しく混乱していた。


