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「上手く話、まとまりそうっすね」
「うん。次、どこ?」
シトウ西。
商業ビルから出てきたばかりの二人。
野間と、ユキ。
今日もスケジュールが詰まっている。
それはいつものこと。
ただ、今日はいつにも増してユキが時間を巻きたがっている。
野間はもうわかっていた。
どうやら、ユキはカナコと仲直りをしたらしい。
少しでも早く彼女の元に帰りたいんだろう。
「うっす。次は……」
スマホを開く。
やたらと通知が多い。
打合せをしている間に、数えきれないほどの連絡が入っている。
「……ユキさん」
スクロールした指が止まった。
「なに?」
「落ち着いて、聞いてください」
野間のモットーは、事実を報告すること。
憶測の段階では口にせず、情報を取りまとめてから話す。
ただ、これは一大事。
情報の処理が未完了でも、ユキの耳に入れなければならない。
「……カナコさんが、攫われた」


