余所者-よそもの-【 3 】



カナコは支度を終えると、AnBarへ向かった。

集まった仲間に食事を出したり、ひとしきり会話をしたあと。


買い出しのため、街へ出た。


「今日のご飯、何にしようかなぁ」


リンコが集合をかけたから。

きっとほとんど全員が、深夜にAnBarへ集まるはず。


白米を炊いて。

みんながお腹いっぱいになる食事と。


お酒をたくさん飲む人には、酒のつまみもいっぱい作っておこう。


カナコはそんなことを考えながら、ウキウキと歩いた。

その足が露天街に入ると、声を掛けられた。


「お嬢ちゃん」

「こんにちは。お元気ですか?」

「みかん、あげる」


顔見知りの露天街の商人から、ひとつのみかんを受け取った。

代金は求められない。


露天街では、珍しい光景。

それもいつからか、カナコの日常になった。


「わぁ、嬉しい。ありがとうございます」


カナコは商人と別れて、またしばらく歩いた。