余所者-よそもの-【 3 】



「……へ?」

「読むつもりはなかった。でも、つい」

「読んだんですか?」

「だからごめん」


変なこと書いてなかったっけ。

記憶の中を洗い出す。


「黙っておくのも悪いって思って」

「………」

「一応、気付かれるようにはしたんだけど」


私はくるっと寝がえりを打って、

ベッドの下に手を差し込んだ。


ノートを出して、ユキに見えないように控え目にページを開いた。


「返事、書いておいた」


パラパラとめくる。


すると、丁寧な筆跡が目立つページを見つけた。




”ユキさん 香水の匂いがした 誰だろ”

”嫌な気持ち”


【シャワーを浴びて帰るよ】


「………」

そのシャワーのせいで……。

盛大に誤解しました。



”変なの 私の気持ちは 嬉しい”

”もしかしたら嫉妬かも そうだったらいいな”


【お前に嫉妬されてみたい】


「………」

そして、盛大に嫉妬しました。



”すき”


【俺も好き】


「………」



”また誰かを好きになるのが怖い”

”タカみたいになるのが怖い”

”好きって言ったら 何かが変わりそう”


【ずっと優しい俺でいよう】


「………」

今日、それをやめてもらいました。