「ひとつ、聞いてもいいですか?」
「うん」
「どうして……外でシャワーを浴びて帰ってたんですか?」
ここだけが、まだ引っかかってる。
「お前が香水の匂いを嫌がるからだけど」
「……それでわざわざ?」
「うん。ノマケンの家で」
「なんだ……」
それにしても。
やっぱり、ひっかかる。
「私、香水の匂いが嫌だって、ユキさんに言いましたっけ?」
「………」
「さっきの、嫉妬が嬉しいってことも」
ユキが黙った。
そして。
「ごめん」
なんて謝るから、何事かと思ってしまう。
「この下」
「……ここ?」
「うん。ベッドの下の、ノート」
「………」
「見ちゃった」
ずっと密かに書き込んでいた、心のノートだ。


