「どうして……」 思わず、口から漏れた。 何を尋ねたかったのか。 自分でも、わからない。 なんで、傷痕にキスをするんだろう。 好きな人に。 ユキに見られるのが、あんなに怖かったのに。 嫌じゃないの? どこかが、痛い。 どうしようもなく、苦しい。 どうして、こんなにも。 大切にしてくれるんだろう。 「………」 私は、腕を引いた。 身体の上にいるユキを引き寄せ、胸の前で抱きしめた。 温かくて、優しい。 抱きしめても、まだ足りない。 ……好き。 ユキさんが、大好き。