余所者-よそもの-【 3 】



ユキの左手。

私の右手。


ユキが身体を起こすと、繋いだ手の間で、腕が伸びる。


離れてほしくなくて、ぎゅっと指先に力を込めた。

すると。

返事をするみたいに、ぎゅっと強く握り返してくれた。


もう片方の右手は、私の胸の横から。

あばらを撫でて、腰まで辿る。


触れたのは、白く残った細い傷。


そこも……痛かった。


「……ユキさん」


もう、全部が、痛かった。


怖かった。

悲しかった。

辛かった。

悔しかった。


傷の中に、置き去りにしていた。

──過去の、私たち。


ユキは優しく撫でて。

もう大丈夫だよって言うみたいに、キスをする。


ユキがくれる熱に。

身体が、反応する。


なんで……今更。


こんな古い傷痕が、痛むんだろう。