余所者-よそもの-【 3 】



頬にあった温かい手。

私の肌の上を滑って。


ゆっくり、ゆっくり。


首筋から、肩へ。

鎖骨へ、下りていく。


素肌の上をそっとなぞる、手。

身体を見下ろすユキの、熱っぽい瞳。


ぞくぞくして、胸が上下する。


やがてその手は、鎖骨の下のあたりでピタリと止まった。

ユキは、一点をじっと眺めて。

「………」

指先で、くるりと円を描くように、なぞった。


「ユキさん……っ」


ぞく、としたものが身体に走る。

吐息を零し、身を捩る。


縋るように、ユキの太い腕を掴んだ。


ユキが触れている、そこは。

──根性焼きの傷痕が残る場所。


伏せた目。

長いまつ毛の奥の薄い瞳が、悲しげに揺れてる。


その切ない表情に、どうしてだろう。


……痛い。

そう思った。


胸の奥から、沁み出てくる。

肌の表面を破るような、痛み。


もう、傷口はすっかり塞がっているのに。


ユキが触れる場所が、焼けるように、熱い……。