「………」 傷にそっと触れる、ユキの指の感触。 変だ。 傷を負ったのは、もうずいぶん前なのに。 なんで、今更。 ズキズキと、傷痕が疼きだすんだろう。 ユキが傷痕に触れるたび。 とっくに塞がったはずの傷口が、開くみたいに。 じわじわ、じわじわ。 鮮やかな、痛みを感じる。 逃げ場のない、車内。 動き続ける、車のワイパー。 綺麗な、雪景色。 ホワイトクリスマス。 誕生日。 彼は私に、死ねって言った。 「……痛かっ……た」 「……うん」 「………」 「とっても、痛いね」