余所者-よそもの-【 3 】



絡めていた指をゆっくりとほどき、私の手のひらを開く。

そこに残る傷痕へ、視線を落とした。


「ここ」

「………」

「どうして、傷ついた?」


……なんで今更、そんなことを聞くんだろう。


「千景のナイフを握ったときについた、傷です」


ユキだって、知ってるのに。


「痛かった?」

「あんまり……覚えてません」


意識がもうろうとしていたし。

怪我をした瞬間も、そのあとも。


特に、痛みは気にならなかった。


「この傷……お前は嫌いなの?」


私は少し、考えて。

首を横に振った。


「このことがあってから、千景がナイフを使うの、やめたんです」

「そうか」