玄関のスイッチを押して、明かりを付けながら廊下を進む。
クローゼットのある部屋に行き。
ジャケットを掛けて、鞄を置いて。
「………」
スマホを握りしめた。
……ユキへのメッセージの返信が、まだできていない。
『今日も帰りは遅くなりますか?話したいです』
『わかった』
話は聞いてくれる。
でもそれが、何時なのか。
もっと言えば、今日なのか、明日なのかもわからない。
私はありがとうのリアクションスタンプだけを返して、スマホを閉じた。
いいや。
ユキに会えるのなら。
今日も、明日も、寝ずに待っていればいい。


