余所者-よそもの-【 3 】



野間は困っていた。


ユキはここ数日、とても機嫌が悪い。

まともに眠れていないのか、ぼうっとしている時間も多い。


今日なんて、とうとう『俺、もしかしたらシトウ見るのやめるかもしれない』なんてことを、そこそこの真顔で言ってきた。


「ユキのそれは、カナコちゃん症候群だな」

「ちゃんと病名あるんすね」


「ユキの頭の処理が止まってる。またなんか、カナコちゃんのことで自分がわからなくなってるんだろ」


電子タバコにスティックをセットした潤。

一口吸って、煙を吐く。


その独特なニオイが、野間の鼻を掠めた。


……『ニオイ』か。


「最近、ユキさん爆モテしてるじゃないですか」

「今に始まった話じゃねーけど、街の噂がヒドイな」

「あれをまともに受け取れば、カナコさんにとってあまり気分のいい話じゃない」

「あんだけカナコちゃんにベタぼれ全開やってんだから、浮気までは疑わねーだろ」


「いや」

「………」