余所者-よそもの-【 3 】



「ノマケン、なんかアイツのことで苦労してない?」

「え?なんでっすか?」

「わかり辛いから、アイツ」


確かに、ユキさんはあまり考えていることを口にしてくれない。

感情も滅多に表に出さないし。


でも。

「シトウの統治においては、特に」

「あら、そう」


潤は意外そうに目を丸めた。


「だって、街創りにおけるあの人の行動原理って、結局カナコさん一人ですし」

「まぁ、そうか」

「カナコさんが悲しまないであろう判断をしていれば、だいたいがユキさんに正解をもらえます」


潤は「なるほどな」と、面白おかしそうに笑う。


「ただ……」


野間の声が沈む。


「最近どうもユキさんの様子がおかしくて。潤さんなんか知ってます?」

「そうなの?何も聞いてないけど、様子が変ってことならほぼ間違いなく原因は──」


そこで二人は顔を突き合わせ、

「カナコちゃん」

「カナコさん」

と、たった一つしか考えられない原因を一致させる。