余所者-よそもの-【 3 】



ユキと野間。

それから店の前で合流した、バン。


三人は、甘ったるい匂いの充満するラウンジの最奥の個室──VIP席へ通された。

上等そうなソファに腰を下ろし、待つことしばらく。


東の女帝が颯爽と現れた。


「瑞生さん、わざわざご足労おかけしてすみません」


肩紐のないベアトップドレスから、胸元を大胆に覗かせた女。

まだ三十そこそこで、東の夜を仕切る地位まで上り詰めた。

相当なやり手。

その佇まいには、年齢以上の貫禄がある。


ソファの真ん中に座っているユキ。

女は迷うことなくその隣に腰かけ、酒を作りだす。


「今日はシトウのどちらを巡回されていたんですか?」

「………」

「今日はおひとりいないんですね。サンコンさん、だったっけ」

「………」

「どうですか、シトウの街は。上手くまとまりそう?」

「………」


女の話にユキは一言も返さない。


最初こそ、最低限の会話をしていた。

だが、女の機嫌を取る気はもうないようだ。