余所者-よそもの-【 3 】




「念のため聞くっすけど」

「うん」

「『自称の女』の中に、リアル女が紛れてたりしませんよね?」

「リアル女ってなんだ」

「いやぁ……よくあるじゃないですか。本命とは別に、ちょっと遊ぶだけの女とか」


もし。
カナコの他に、ユキが守るべき対象がいれば。

そんな野間の配慮を、ユキは一蹴した。



「俺、かぁこ以外の生き物を『女』として意識したことがない」



「……どんだけですか。まぁ、そしたらオール放置でいきますね」

「うん」


「この女共は、僕らにとっても都合がいい」


偽物が増えれば増えるほど、本物はその中に紛れる。


カナコは明確にユキの弱点だ。


力を持つ者への敵意が、本人ではなく、その大切な人間へ向けられることは珍しくない。

なにせ、紫藤の頃もそうだった。


「ただし──……」

「監視だけ──……」


野間は意図せず、ユキの言葉に被せてしまった。


けれど、言葉を続けることにした。

おそらくユキの言いたいことと、自分がこれから伝える方針は同じな気がする。


「自称の女へは、監視を付けておきます。カナコさんへの護衛対策用に」


どんなヤツが、どんなことをする可能性があるか。

その動向を拾って、カナコへの守りを万全にする。


「やっぱいいね、ノマケン」

「あざっす。では、ユキさんからの指示ということで伝達いれておきます」

「よろしく頼んだ」