「ヤバ!最近?」
「んーん。最近は忙しいみたい。なかなか連絡つかない」
思わず声の主を探した。
人が多くてはっきりとは見えないけれど、人と人の隙間からちらっと見えたその女性は、
「………」
セクシーで、綺麗な人だった。
「うっそだー」
「マジだって。別に私だけじゃないじゃん」
「まあ、女いっぱいいるって言うもんね」
「あの顔だし許せちゃう。なにせシトウの瑞生だし」
女が、いっぱい。
この間絡まれた男の人の話とかぶった。
「そうそう、知ってる?」
「シトウ東の女帝、瑞生さんオトしたって」
「え、あのキャバとか風俗の系列いっぱい持ってるオーナー?」
「それ聞いた。全裸になって瑞生さんに迫ったんでしょ?」
「プライドのなさウケる」
「………」
……どれもこれも。
たかが、街の噂。
だいたいが盛ってるし、きっと嘘。
うん。
ユキはもともとモテる。
知ってる。
シトウに立つようになって、今じゃ有名人。
でまかせが出まわってるだけ。
そうに決まってる。


