余所者-よそもの-【 3 】



「ヤバ!最近?」
「んーん。最近は忙しいみたい。なかなか連絡つかない」


思わず声の主を探した。

人が多くてはっきりとは見えないけれど、人と人の隙間からちらっと見えたその女性は、

「………」

セクシーで、綺麗な人だった。


「うっそだー」
「マジだって。別に私だけじゃないじゃん」
「まあ、女いっぱいいるって言うもんね」
「あの顔だし許せちゃう。なにせシトウの瑞生だし」


女が、いっぱい。

この間絡まれた男の人の話とかぶった。


「そうそう、知ってる?」

「シトウ東の女帝、瑞生さんオトしたって」

「え、あのキャバとか風俗の系列いっぱい持ってるオーナー?」

「それ聞いた。全裸になって瑞生さんに迫ったんでしょ?」

「プライドのなさウケる」


「………」

……どれもこれも。
たかが、街の噂。

だいたいが盛ってるし、きっと嘘。

うん。
ユキはもともとモテる。

知ってる。

シトウに立つようになって、今じゃ有名人。
でまかせが出まわってるだけ。


そうに決まってる。