あくる日の朝。
「ユキさん」
寝不足らしいユキ。
いつもはアラームで起きるのに、珍しくなかなか起きない。
「ユキさん。ユキさん」
ユキの肩をぽんぽん、と優しく叩いて声をかける。
目を深く閉じたまま。
ユキの手が、ゆっくりと腰に回ってきた。
起きたかな?
「え……」
寝巻にしている、緩いトレーナー。
その中に、す、と差し込まれた手が、腰から背筋を直接なぞってくる。
……くすぐったい。
たまらず「んっ」と声を漏らすと。
「………」
ユキの目がバチっと勢いよく開いた。
そして、なにやらバツの悪い顔をして、
「まちがえた……」
そう呟いて、飛び起きた。
「………」
なにを……間違えたの?
そう聞こうと思った頃には、ユキはもう慌ただしく支度を始めていた。


