「ねぇ野間くん、ユキさんは?」
「ああ、裏でさっきの男詰めてるっすね。カナコさんには手荒い姿を見せたくないんでしょ」
少ししてから戻ってきたユキ。
私の顔から足元までを見回した。
「どこ掴まれた?」
ここ、と指さすと、服をめくって確認して。
「他は?痛いところは?」
「ないです。助けてもらいましたから」
街は、相変わらず物騒。
それでも、怪我一つすることなく街を歩けているのは、ユキやみんなのおかげ。
こんなにも、大切にされてる。
だから。
男の言った、『瑞生の女だと言うヤツがいっぱいいる』。
少しだけ引っかかりはしたけど、気にしないことにした。


