余所者-よそもの-【 3 】



「もう、いい加減に──……」


腕を振りながら、背後を振り返る。

けれど、そのときにはもう。


背中を掴んでいた粗い手の感触は、消えていた。


「てめぇ。この女になんか用か?」


……誰、だろ。


私と男の間に割って入っているのは、やたらと身体の逞しい男。

肩から盛り上がった筋肉は、厚手のジャケットを着ていても隠せていない。


「なんだ喧嘩屋。お前も反瑞生だろ、止めるなよ」

「………」

「お前、知ってるか?」

「何をだ」

「この女、瑞生の──……ぐぇっ」


突然、横から延びてきた腕。

男の胸倉を掴み、引き寄せたのは、


「俺に、何か用か?」


冷たい表情をした、ユキだった。


「……いや」

「俺に話があるなら直接来いよ」


ユキはそんなことを言いながら、男をどこかに連れて行く。

どこに連れて行くんだろう?