ユキの大好きな香りが濃くなる。
背中に回った手。
引き寄せられた腰に、距離が詰まる。
顔が、近い。
ドキドキと煩い心臓。
目を閉じれば。
「………」
首筋への、キス。
ぎゅっと抱きしめて、
「おやすみ、かぁこ」
ユキは離れ、ピ、と操作したリモコンで照明を落とす。
「……おやすみ、なさい」
暗闇に、私の声だけがぽつんと響いた。
ドキドキと高鳴っていた心臓が、しょんぼりと静かになる。
ユキは、これ以上私に触れない。
唇へのキスも、告白からこの一ヵ月、一度もない。
私はそれが少し、寂しかった。
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