余所者-よそもの-【 3 】



そんなことを考えていたら、ふと、風に乗って流れてきた香り。


「ユキさん、今日も接待でした?」

「どうしてわかる?」


「香水の匂いがしたから」


ユキは自分の服をつまみ上げて、くんくんと鼻を近づけた。


「あれで匂うんだ……」


ユキは街との付き合いで、夜のお店の出入りも多くなったようだった。

仕方のないこと。

……わかってる。


家に帰って、順番にお風呂に入って。

一緒にベッドに入る。


「明日、何時に起きますか?」

「11時に起こして」


アラームをセットしたスマホを、ベッド脇にコトリと置く。

ユキの手が、宙に浮いたままの私の腕を滑るように辿り、右手を握った。


「………」

ちゅ、とその手に口づけを落とす。

私はじっとユキの瞳を見つめた。


「………」

伏せた瞳が、こちらを向く。

絡み合う視線。

いつ見ても、色素の薄いユキの瞳は透き通っていて、美しい。