「おい、パパ」
「誰がパパだ」
話の区切りを見計らったように、千景がユキに話しかける。
……ユキは千景のパパ呼びを許してない。
「昨日、余所者が一人流れてきた」
「どんなヤツ?」
「血の気の多いヤツだ。シトウに振るのがいいだろ」
「サンコン。一度ソイツの顔見ておいて」
「わかりました」
思わず口端が上がる。
ユキ達は、余所者を放っておかない。
事情を聞いて、その人間に合った場所へ送る。
シトウだったり、Z地区だったり。露天街だったり。
「カナコちゃん、ごちそっさん。今日も美味しかったよ」
「夜ご飯も楽しみにしてるわね」
リンコ、潤、トウジ。
先に出勤組が店を出ていく。
「いってらっしゃい」
洗い物をしていた手を止め、送り出す。


