余所者-よそもの-【 3 】




──数日後。


AnBarに届いた、いくつかの段ボール。

中に詰め込まれていたのは、大量の書類。


「あーこれ、シトウが管理してる利権関係の契約書っすね」


一番上の書類をちらりと見て、野間が言った。

ユキは段ボールから何冊か抜き取り、中を改める。


「おい、これ」

「バレちゃいました?」

「契約書の意味を、紫藤は知ってるのか」

「紫藤さんは恐怖支配でしたから。契約とか、そんなん別に要らなかったんすよね」

「………」


契約書、と呼ぶにはあまりに内容が薄い。

どの店から、いくら入る。

どの土地を、誰が使ってる。

誰が、何を管理している。


契約条件も、責任の所在も。

期間も、ロクに書かれていない。


契約書というより、シトウの利権を記した地図だった。