「ドジ」 駆け寄ってきたユキ。 私の前に屈んで。 迷うことなく、手を差し出した。 「………」 私はその手をじっと見た。 大きくて、すらりと伸びた長い指。 優しい手のひら。 その手に、自分の手をそっと重ねる。 顔を上げれば、ユキは目を細めた。 「かぁこ。帰──……」 ぐっと引っ張られる手に、逆らうように抵抗する。 お尻を地面につけたまま、踏ん張った。 「ユキさん」 ユキは少し不安げになって、私の顔を覗き込む。 どうした? そう、私の声を待っているようだった。