余所者-よそもの-【 3 】



「………」

「………」


紫藤は、カナコの腕を放さない。

カナコは、紫藤の腕を振り払わない。


瑞生は、ただこちらを見つめている。


カナコが呟く。


「『信じて』……待ってくれてる……」


誰に聞かせるでもない。

それはまるで、自分に言い聞かせているようだった。


やがて足の力がふっと消えると、ゆっくりと紫藤に向き直った。


「………」

何も言わない。


「カナコ」


紫藤はおそるおそる、彼女を呼んだ。