余所者-よそもの-【 3 】




「………」

「………」


サク、サク。

サク、サク。


「なぁ、お前──……」

「………」


すると突然。

繋いでいた手が、振り払われた。


揃っていた足音も、消えた。


「………」

「どうした」


少し後方を振り返る。


「おい、カナコ」


カナコは遠い一点を見つめて、動かない。

瞳さえ、瞬きを忘れていた。


紫藤はその視線をゆっくりと辿った。


「………」


彼女が見ているのは。



始まりの交差点。

その、ド真ん中。



点滅する、赤色信号の下。


一人、佇む──男。