歩き続けて十数分。
軽快なチャイムとともに、コンビニへ足を踏み入れた。
明るい店内。
そのままデザートコーナーへ向かう。
「何のケーキにしよう。シドも食べる?」
「いや」
「ケーキ嫌い?」
「嫌いじゃねぇが」
コンビニにホールケーキはない。
一切れか、もしくは二切れがセットになったケーキしか置いてなく、種類も少ない。
「食いたいモン選べよ」
「うーん。じゃあこれ」
カナコはやっぱり、二切れ入ったショートケーキを選んだ。
一切れならもっといろんな種類があったのに、迷うことはなかった。
「あとなんだ、これを特製にすればいいんだろ」
「チョコレートプレート?」
そんなものはここに売ってない。
紫藤は板チョコを手に取って、棚に戻した。
これじゃ味気ないか。


