部屋に戻った紫藤は、ダウンジャケットを手に取った。 「お前も上着取ってこい」 「え、いや……何しにコンビニに……」 「ケーキでも買えばいいだろ」 「明日にしようよ」 「どうせ眠れねぇし」 「それにコンビニ……ちょっと遠いよ?」 わざわざ今行かなくても。 そんなカナコを振り返った紫藤は、まるで聞く耳を持つ気のない顔だった。 「誕生日プレゼント。お前は俺の元気が欲しいんだろ?」 「……うん」 「だったら証明してやる。行くぞ」