余所者-よそもの-【 3 】



「朝いちばんにプレゼントを見つけて。日が暮れるまで新しいおもちゃで遊びながら。夜のチキンと、特製ケーキを楽しみに待ってた」

「特製ケーキ?」


紫藤が尋ねれば、なぜかカナコの顔が赤くなる。


「……別に、アピールしたかったわけじゃないんだけど」

「なんだよ」

「特製ケーキは、クリスマスケーキに乗ったサンタさんの飾りの横に大きなチョコレートボードを立てるだけ」

「………」

「お誕生日おめでとうって……」


尻すぼみになる言葉。

カナコはとても恥ずかしそうに、顔を伏せた。


「クリスマスっつーか。お前今日誕生日じゃねぇか」

「うん」

「何ほしい?」

「ほら。そういうつもりで言ったんじゃないんだって」

「いや。誕生日でなくても、お前にはなんか買ってやりてぇと思ってた」

「私はいいよ。アオイに買ってあげて」

「アイツには十分に買い与えてる。この間なんか『もう勝手に買うな』ってキレられた」


怒るアオイを想像したのか、カナコはおかしそうに目を細めた。

紫藤は一歩、距離を詰める。


「誤魔化すな。で、何が欲しい?」

「なんだろう。思いつかなくて」

「なんでもいいだろ、服でも鞄でも」

「うーん……」

「何べんも聞いてるのにいつもお前は要らねぇっつーから。誕生日ぐらい、ちゃんとねだって来い」