余所者-よそもの-【 3 】



その二文字は。

ノートの隅っこに、小さく書かれていた。


ユキはその感情に触れるように。

冷たい、紙の上。


”すき”の二文字を、そっと指で撫でる。



胸が締め付けられた。

だって、その文字の周りには。


苦しそうなカナコの心が、いくつも並んでいた。



”いつ言おう”

”ユキさんは待つって言ったけど”

”私 いつになったら言えるかな”


”また誰かを好きになるのが怖い”

”タカみたいになるのが怖い”

”好きって言ったら 何かが変わりそう”


”怖い”


「………」

ユキは、次のページをめくった。