余所者-よそもの-【 3 】



ユキは慌てて屈んだ。


大切な友人からの手紙。

ベッドの下に、深く手を差し込む。


……あった。

手に触れたものを引き寄せた。


すると。

手紙と一緒に出てきた、一冊の大学ノート。


「なんだ、これ……」

自分のノートか?


見覚えのないその一ページ目を、


──めくった。



”思ったこと書けって言われたけど どんなこと書こう”

”獏さんはなんでもいいって言ったけど なんでもいいが一番難しい”

”あとで書こうって思ってたら 何書くか忘れた なんだっけ”



一行に収まる、短い一言が、いくつか。


カナコの日記か?

だったら、見ちゃ悪い。


そう思った。


ノートを閉じようと、指をかける。

その拍子にめくれた次のページ。


丸っこい文字で書かれた”ユキさん”が目に留まると。


「………」

閉じることが、出来なくなってしまった。