余所者-よそもの-【 3 】



──月日は、流れていった。

街の声も、移り変わっていく。


「瑞生だ」
「実質シトウのトップだろ」
「紫藤さんは?」
「やっぱアイツが殺したって」


あることないこと。


「話しかけろよ」
「お前がいけよ」
「瑞生に話しかけたけど、無視された」
「相手にされなかった」
「街の人間を見下してるんだろ」
「どうせ殴られるって」


増殖する噂、憶測。

事実に混じる、解釈、捏造。


「話しかけただけで半殺しだったって」
「目を合わせただけで殴りかかってくるらしいぞ」
「これまで何人も人を殺してきたらしい」
「冷酷で残忍な男だ」


シトウの王という虚像。


「紫藤の方が人間味があってよかった」
「瑞生のほうがまだまともだろ」

「でもシトウは紫藤さんだろ」


「今は、シトウの瑞生だろ」


終わりの街は、支配を求める。